勝てば官軍というが、それは結果論だ。

東京ヤクルトスワローズも厳しい闘いの末に日本一になったが、それとて薄氷の勝利だった。

特に開幕初戦。
3-1から一人で3失点し、試合を壊してしまったクローザー、スコット・マクガフ投手を最後まで使い切った高津臣吾監督の頑固さというか、粘り強さというか、ある意味、常人には理解しがたいものがある。

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というのも、マクガフ投手はいわゆる、投げてみないと分からないタイプのピッチャーで、これまで何度も継投失敗している過去があり、元々は中継ぎから守護神・石山泰稚投手の不振を受け、今季から急遽クローザーを任された経緯がある。

マクガフ投手は球速こそあるものの、所謂唸るストレートでねじ伏せるというタイプの投手ではなく、絶対的な守護神ではない。

事実、日本シリーズの二敗は全て、マクガフ投手が崩れて敗れており、普通の監督なら他のピッチャーを代理に立てるところである。

それでも、高津監督は使いきり、第六戦最後のマウンドもマクガフ投手に2回1/3を投げさせて、胴上げ投手にした。

結果はついてきたが、それでも首の皮一枚。
まさに薄氷の勝利だ。


だから、この日本シリーズは面白かった。


今週末のV-leagueの試合もフルセットの試合が特に多かった。

観ている側は面白いが、やってる側はしんどいというかハラハラドキドキかもしれない。

特にPFUvs姫路の試合は二日続けて、前の日のVTRを観ているかのようにフルセットへ突入。

それも二日続けてPFUが勝ちきった。

接戦でも見た目以上に差があったかも知れない。
が、PFUは7勝して、姫路は3勝のまま。

これが現実だ。


また、中々一勝の辿り着けないチームもいる。

V-1ではトヨタ車体とKUROBE。
V-2では熊本。

熊本もまた、GSS東京とフルセットの接戦を演じ、惜しくも敗れ去った。

あと少しまで再三迫りながら、届かない。

そうこうしているうちに、新参のリガーレ仙台に初勝利を先を越されてしまった。

内心、忸怩たる思いだろう。


そして、今週末V-1ではトヨタ車体vsKUROBEという連敗脱出を懸けた二連戦が組まれている。

どちらも先を越されたくないだろう。


一度勝てなくなると中々抜け出せない。
届きそうで届かない。

前述の東京ヤクルトスワローズも二年連続最下位から這い上がってきた。

日本シリーズで闘ったオリックスバファローズも最下位からのパリーグ制覇である。

マクガフ投手の例の通り、実際は薄氷の優勝だったが、人間、死ぬ気でやればなんとかなる場合もある。

というお手本となった。

やってみないと分からないクローザーを活かすのも、水物の打線をどう組み替えるも、疲れきったリリーフ陣をどうやりくりするも、監督の腕次第。

そして、最後は実際に闘うプレイヤー次第。


"絶対大丈夫"

選手も何度も自分に言い聞かせたというこの言葉を贈ります。

今は苦しくても

"止まぬ嵐はない"

まず、今週末
精一杯頑張ってください。



バレーボールはチームスポーツであり、全ては勝利のために争います。

が、それも卓越した技術。

類稀な得点力やブロック力
安定したサーブレシーブや相手を切り崩すサーブなどによって成り立っています。

その個人技量が問われる個人タイトルの行方を追ってみたいと思います。



・V-1

・総得点

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クラン・ヤナ選手(東レアローズ)
294得点

セレステ・プラク選手(ヴィクトリーナ姫路)
261得点

バルデス・メリーサ選手(PFUブルーキャッツ)
233得点

上位3名に変化はなく、このあとドリューズ選手の226点とロビンソン選手の184点と外国人選手の1~5位独占となっています。

日本人トップは佐藤優花選手が180得点で6位、7位に177得点で石川真佑選手、172得点で上坂瑠子選手、171得点で今季絶好調の兵頭由希選手、10位に170得点で並んで長内美和子選手と内瀬戸真実選手の日立元日立先輩後輩コンビとなっています。


・アタック決定率

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タットダオ・ヌクジャン選手(JTマーヴェラス)
56.3%


濱松明日香選手(久光スプリングス)
54.6%

サンティアゴ・アライジャタフニ選手(埼玉上尾メディックス)
50.0%


タットダオ選手が一気にごぼう抜きでトップに浮上。決定率は上がっているものの2位に後退の濱松明日香選手。このところ脅威的な決定率をマークするサンティアゴ選手までがベストスリー。
恐らくここにアキンラデウォ選手が絡んでくると思いますが、今季好調のサイドアタッカー柳田光綺選手が49.2%で4位に付けています。




・ブロック決定本数 (1セットあたり)

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綿引菜都美選手(PFUブルーキャッツ)
0.82

ハッタヤ・バムルンスック選手(トヨタ車体クインシーズ)
0.63


サンティアゴ・アライジャタフニ選手(埼玉上尾メディックス)
0.55


荒木絵里香選手の引退でアタック決定率、ブロック決定本数、そしてサーブ効果率のタイトル戦線がかなり緩くなりました。
それだけ荒木選手が図抜けていた証であり、荒木選手がいなくなったトヨタ車体は苦戦中。

そんな中、今季好調のPFUから綿引選手が首位をキープ。新女王となれるか? 追ってハッタヤ選手。トヨタ車体の両外国人選手は期待以上に活躍しています。そしてサンティアゴ選手がじわじわと上がってきました。

  


・サーブ効果率

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山田二千華選手(NECレッドロケッツ)
13.3%

ハッタヤ・バムルンスック選手(トヨタ車体クインシーズ)
13.0%

薮田美穂子選手(トヨタ車体クインシーズ)
13.0%



ハッタヤ選手が下げ、山田二千華選手が首位浮上、ハッタヤ選手と同率で薮田美穂子選手が2位に付けています。どの選手がトップになっても初のタイトル。まだリーグは長いので変動するとは思いますが、タイトルホルダー目指して頑張って欲しいです。




・サーブレシーブ成功率

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金田修佳選手(岡山シーガルズ)
71.1%


小幡真子選手(JTマーヴェラス)
70.9%

石川真佑選手(東レアローズ)
68.6%


サーブレシーブ成功率は金田選手が僅差で小幡選手を抑え首位をキープ。3位石川真佑選手まで順位に変動はありません。
久光の中川美柚選手が65.2%、志摩美古都選手が63.8%とニューフェイスが上位に姿を見せています。


・V-2

・総得点

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村山美佳選手(ルートインホテルズ・ブリリアントアリーズ)
151得点

高石明美選手(JAぎふリオレーナ)
144得点

白岩蘭奈選手(フォレストリーヴズ熊本)
128得点


ルートインのオポジット、村山美佳選手が151得点で首位をキープ。二位は先週、1試合101本のアタックを放ち33得点をあげたJAぎふの高石選手が急浮上、熊本のエース・白岩蘭奈選手が128得点で3位に浮上しました。


・アタック決定率

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高橋愛未選手(ルートインホテルズ・ブリリアントアリーズ)
45.3%

宮田あかり選手(リガーレ仙台)
45.2%


西條華子選手(GSS東京サンビームズ)
42.2%

高橋選手が首位をキープも数字を下げ二位の宮田選手との差がなくなりました。3位にはGSS東京のオポジット・西條選手が浮上しました。



・ブロック決定本数 (1セットあたり)

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伊藤摩耶選手(プレステージ・インターナショナル アランマーレ)
0.90本

西條華子選手(GSS東京サンビームズ)
0.78本

宮田あかり選手(リガーレ仙台)
0.77本


伊藤摩耶選手が数字を下げるも首位をキープ。先週大活躍の西條選手がブロック部門でも2位にランクイン。先週試合のなかった宮田選手が3位に浮上しています。

  


・サーブ効果率

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浅野奈菜選手(ブレス浜松)
16.8%


田中瑠奈選手(群馬銀行グリーンウイングス)
15.9%

伊藤摩耶選手(プレステージ・インターナショナル アランマーレ)
15.6%


田中瑠奈選手が数字を落とし二位に後退。変わって浜松のミドル・浅野菜奈選手がトップに浮上。伊藤選手がここでも3位に食い込んでいます。



・サーブレシーブ成功率

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松川美咲選手(ブレス浜松)
77.9%

鶴ヶ崎佳寿葉選手(千葉エンゼルクロス)
75.0%


栗栖留生選手(群馬銀行グリーンウイングス)
72.4%


松川美咲選手が首位をキープ。V-2きっての名手・鶴ヶ崎佳寿葉選手が75%で二位にあげてきました。
群馬銀行の新たな守護神・栗栖留生選手は3位に後退。V-2は上位6名までが70%オーバーのハイレベルな争いとなっています。



タイトルの常連だった荒木絵里香選手や新鍋理沙選手が引退したことによりタイトル戦線もかなり様変わりしました。

特に総得点を除くすべての部門にチャンスが拡大しています。

まだ試合数が少なくランクインしていない林琴奈選手や、少しずつあげてきた古賀紗理那選手もサーブレシーブで名乗りをあげてくると思います。

まだまだ長いレギュラーラウンド。

とりあえず、タイトル戦線も今週末で年内は決着します。