V-league最初の週末が終わりました。
今年は勢力図が大きく変わりそうな一年かと思いましたが、今のところ、昨年の上位陣が勝ち進んでいます。


試合開始が同じ時間の試合が多く、全て事細かには見れていませんが、分かる範囲でお伝えします。

まず、JTとトヨタ車体。
JTは昨日途中出場の榊原、和田選手をスタメン起用。トヨタ車体は大川選手に代わり鴫原選手をスタメン起用。

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今日は王者の貫禄でJTがストレート勝ち。本日スタメンの和田選手がアタック、ブロック、サーブで大活躍。14/28で5割の決定率、バックアタックも積極的にトライ。サーブレシーブも62.5%と安定したプレイを見せ、榊原選手も打数こそ少ないものの3/3の100%とパーフェクト。若手コンビが活躍しました。

トヨタ車体は薮田選手が随所で上手さを見せたり、周田選手がドリューズ選手をブロックで止めたり良いところはありましたが、まだ若いチームなので、まだまだこれからです。

ただ、負けっぱなしでも下を向かないこと。
今はそれが一番大事かもしれません。


NECとKUROBEの第二戦。

NEC、KUROBEともに昨日と同じスタメン。
昨日の完敗を踏まえ、KUROBEが序盤から積極的に攻めます。

NECは第一セット途中から柳田選手がライトに入り第二セット以降も続けて出場。KUROBEは第3セットを取り返すもNECは澤田選手を投入して展開を変え、3-1で勝利しました。

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古谷ちなみ選手が連日のベストスコアで15/46。ただし、NECは大分サーブレシーブを崩されていたので、そこは今後の課題。
KUROBEは昨日とは見違えるように良くなりましたが、まずは初勝利目指して頑張って欲しいです。



久光と日立の二回戦。
こちらは昨日同様シーソーゲームとなりましたが、流れを引き寄せたのは今日大当たりの井上愛里沙選手と二枚換えで入った中川美柚選手。

井上選手の決定力は目を見張るものがあり22/47でベストスコア。46.8%のハイアベレージ、サーブレシーブでも66.7%と安定していました。また、二枚換えで入り第二セットを取り戻す原動力となった中川美柚選手は13/25で52%のハイアベレージ。サーブレシーブもこなせる貴重な戦力です。

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日立はサーブで野本選手を攻めて崩しながらリードを守りきれず、ラリー中でミドルをほとんど使えない難点を露呈しました。
昨日よりもミドルの打数は増えてはいるものの、タップ選手前衛でも使いきれない場面が多々ありました。今季から境、雑賀選手の若いセッターとなりましたが、一考の余地ありです。


デンソーvsPFU。
かなり競った試合になりましたが、終わってみればデンソーのストレート勝ちで開幕二連勝を飾りました。

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デンソーは第一セット途中から鍋谷、田原選手の元デンソーコンビを投入し、以後セット頭から入りますが、競り合いを制したデンソーがPFUを振り切りました。

デンソーは中元選手が18/46で39.1%。サーブレシーブも78.1%と完璧なサーブレシーブを披露しベストスコア。懸念された若手中心のメンバーですが、蓋を開けてみれば上々の滑り出しです。
PFUはバルデス・メリーサ選手が12/41で29.3%とやや不発。サーブレシーブが良いだけに今後得点力が課題となりそうです。


最後は岡山と埼玉上尾。
こちらは昨日のフルセットの翌日となりましたが、埼玉上尾がストレートで完勝し、開幕二連勝を飾っています。

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岡山はサーブで攻められ第一セット途中から中本、付選手を投入しますが、序盤から大差をつけられて追い付くには至らず、第二セット以降も精細を欠きました。

埼玉上尾は意識的にトスを散らし、ライトに入る山口選手が14/27で51.9%のハイアベレージでベストスコア。ロレンネ選手を二枚換えでテストで使う余裕すらありました。

岡山は第3セット意地を見せるもストレート負けで開幕二連敗と苦しいスタートとなりました。まだ序盤なので切り替えて頑張って欲しいです。



さて、V-leagueの開幕戦を見て少し気付いたことがあります。

それはどのチームも最低二枚以上のセッターを有していることです。

以前、東レアローズが故障によりセッター田代選手だけという局面に陥り、リベロの中川選手をセッターの代わりに起用していたことがありました。

ただ、急増セッターなので、細かいコンビプレイが出来ない弱点を露呈しました。  


そんなこともあり、近年はセッター三名のチームも珍しくなくなりました。

が、久しぶりにセッター一枚の局面を見ました。
JTは籾井選手が欠場中でセッターが柴田選手ひとりのため、リベロの西崎選手が二枚換えのセッター代わりとして入っています。

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これはV-CUPの頃からテストしていたもので、この辺りにJTの用意周到さが伺えます。

西崎選手はリベロとリリーフサーバー、そしてセッター、レシーバーと一人四役こなせればその分出番が増えるのでプラスに働くと思います。

頑張って欲しいです。



また、現在のV-leagueは二人のセッターを交互に使い競わせる時代で、ほぼ全チームがそうしています。

それを思えば、無理やりセッターを固定させようとしたり、形にこだわりすぎていた全日本は時代遅れとも言えます。

今後は二人ないし三人の優秀のセッターを競わせ、調子の良い方や相性や特性を踏まえて変えていくスタイルが主流になるのかもしれません。


尚、開幕週で全勝は早くもJT、東レ、NEC、デンソー、埼玉上尾の5チームに絞られ、岡山、PFU、姫路、KUROBE、トヨタ車体が未勝利です。

来週は埼玉上尾vsJT、東レvsNECの全勝対決が組まれています。

来週も楽しみです。