嵐のような人事異動も一段落し、全日本シーズンに突入した国内バレー界。

公開練習するチームあり、オフを楽しむチームあり、と格チームそれぞれ鋭気を養っている。

JTマーヴェラスの優勝を以て終了した黒鷲旗大会を以て、2017/18シーズンは幕を閉じた。

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本大会は結果として今季の優勝を争った同士である久光製薬スプリングスとJTマーヴェラスとの間で争われ、JTがリベンジを果たす形となった。

今年はきたる新リーグにむけて、例年になく体制変更・退団選手の発表が早く、黒鷲旗大会は各チームのお別れ会のようなムードに包まれ、優勝後、敗退後に各チームの胴上げが随所でみられた。

号泣するチーム、サバサバしたチーム。スタンスはそれぞれだが、今季の各チームの歩みと今後について占ってみる。


今回は2017/18シーズンのプレミアリーグのチーム②から。




・上尾メディックス

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・2017/18Vプレミアリーグ
レギュラーラウンド:7勝14敗

・天皇杯・皇后杯
1敗:

・黒鷲旗大会
グループ戦:1勝2敗
決勝トーナメント:1敗 準々決勝敗退

通算:8勝17敗

人事:
(入団):若松歩実選手、椎名真子選手、岩澤実育選手、吉野優理選手、佐々木海空選手

(退団):近藤志歩選手、辺野喜未来選手、小笹奈津子選手


・今季のベストメンバー

カルカセス 松本         堀江(山口)
冨永    丸山(青柳)  荒木 
L:山岸



チャレンジマッチにて岡山シーガルズを破り1シーズンでプレミア復帰した上尾。
カルデロン選手からカルカセス選手にスイッチし、開幕戦デンソーに勝利してから序盤は好調。しかし、カルカセス選手に攻撃が偏る点と近藤選手の離脱などで編成変えを余儀なくされ、堀江、三浦、山口選手などが後退でライトに入り、チーム状態が安定せず低迷。それでも終盤、NECとの一戦でカルカセスもを下げ、辺野喜選手を起用する背水の陣で望み、総力戦の末フルセット勝利。望みを繋ぐも久光の壁は厚く、ストレート敗退でファイナル6進出を逃した。

天皇杯では岡山に敗れ二回戦で姿を消した。

黒鷲旗大会ではグループ戦にて1勝2敗ながら青山学院大学が敗れたため、決勝トーナメント進出を果たすも、一回戦で久光に敗れ敗退した。

チームからは近藤、辺野喜、小笹選手の退団が発表。若松、椎名、岩澤、吉野、佐々木選手の5名の入団が発表された。

来季は東からのスタートとなる。巻き返しに期待したい。


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長所:丸山、松本、青柳、三浦選手とミドルブロッカーが豊富。ミドルとカルカセス選手が噛み合うと攻撃にリズムが出来る。攻守の要が荒木選手。冨永選手の攻撃参加によるトリッキーなプレイが特徴、サーブでも活躍。守護神・山岸選手と大室選手が守りの軸。

課題:サーブレシーブに難があり、この数年解消されていない。昨年から三浦選手をライトにコンバートしたり、若い堀江、山口選手を起用しているが、まずはレフトとライトを固めてサーブレシーブを安定させたい。チームは若返りの時期。一桁番号にかなりの空きが出来たので、看板選手に背負わせたい。
カルカセス選手は移籍の話も持ち上がったが噂の行きを出ていない。




・日立リヴァーレ

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・2017/18Vプレミアリーグ
レギュラーラウンド:5勝16敗

・天皇杯・皇后杯
1勝1敗:

・黒鷲旗大会
グループ戦:2勝1敗
決勝トーナメント:1敗 準々決勝敗退

通算:8勝18敗

人事:
(入団):上坂瑠子選手、窪田美侑選手、入澤まい選手、巻口明日香選手


(退団):栗原恵選手、佐藤あり紗選手


・今季のベストメンバー

長内    ジャクソン     遠井(間橋)
佐藤(美) 芳賀     栗原(渡邊) 
L:佐藤(あ)


前年3位を受け松田監督に代わり甲斐監督一年目となった昨季。開幕戦でJTに食い下がられフルセット敗戦から歯車が狂った。エース・渡邊選手が怪我で出遅れ、長内選手をレギュラーに抜擢。栗原選手とのレフトで踏ん張るも勝ち切れない試合が続いた。中盤以降渡邊選手が復帰するも、本調子とは言えず早々とレギュラーラウンド敗退が決定する苦しいシーズンとなった。

天皇杯では東レに敗れ準々決勝で姿を消した。

黒鷲旗大会ではグループ戦を2勝1敗で通過し決勝トーナメント進出するも、一回戦でJTに敗れ敗退した。

チームからは栗原、佐藤あり紗選手の退団が発表。上坂、窪田、入澤、巻口選手の4名の入団が発表された。

来季は東からのスタートとなる。これからの巻き返しに期待したい。

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長所:元々攻めるサーブと安定したサーブレシーブが武器で、そこから繰り出す高速コンビが売りだったが、内瀬戸選手の退団でサーブレシーブ、サーブともに低迷。渡邊選手の離脱も響いた。栗原選手の復活と長内、間橋選手の成長が印象に残った。

課題:前述のサーブとサーブレシーブの改善が第一。長内、間橋選手を筆頭にオクム大庭、土井、堀井、窪田、上坂、巻口選手とサイドアタッカー、チームのネックだった高さも揃った。ジャクソン選手は今季限りで退団となるが、新外国人選手も含めた新しいチーム体制を固めることが急務。


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上尾と日立は今季、もうひとつの結果に終わったが、両チームに言えることは、若い選手が増え、これからのチーム編成次第では幾らでも活躍出来る土壌があるということだ。
結果が出ていない以上、思いきった若返りも必要かもしれないが、急にやっても結果が出ないので、チームの課題をひとつずつ潰していくほうが先決かもしれない。
両チームともにセカンドセッターの育成が遅れている。こちらも急務のひとつ。

この夏の成果が、来季問われることとなる(続く)



初夏を迎えたところですが、各チームの話題を。

来季V-2に編入されるJAぎふリオレーナが明日、公開練習を行うそうです。来季に向けてPR活動の一環ですが、選手にとっても刺激になると思いますので、近隣の方はぜひ尋ねて見てください。

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同じく、来期V-2スタートの。ヴィクトリーナ姫路の話題。

地元選手の中からプロで通用する人材を発掘、育成しようと私立兵庫県播磨高校(同市豊沢町)と包括連携協定を締結しました。
また、同チームの真鍋政義ゼネラルマネジャー(GM)が来年4月から同校女子バレーボール部の特別顧問に就任。全体の底上げを目指すとともにプロの指導方法も導入する。 

真鍋GMは特別顧問として同校女子バレーボール部の指導に携わり、チーム強化の方針などを決める。

また、プロチームとの合同練習などの機会を通じ、チーム全体のレベルアップを図るとともに、プロ志望の地元出身選手の育成にも取り組むという。  

段々組織化が進んできた姫路、体制面ではV-2随一と言って良いだけに、あとは結果面。
来季からの新参入でどこまで活躍出来るか、注目です。

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同じく、来期V-2スタートのブレス浜松の話題。
  
夏の風物詩、中部総合選手権の県予選に出場します。この時期の名物大会ですが、会場は手狭とのことで駐車場にも限りのあるということです。お近くの方は是非会場に脚を運んでみて下さい。

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このところ急激に初夏に突入した感のある日本。
現在、日立リヴァーレはチーム旅行中とのことで、大いに鋭気を養って下さい。

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バレーボール教室も行っているチームも多く、何かと刺激になることは多いかと思います。

これから季節は梅雨に少しずつ入り、夏を迎えます。体調に注意して、暑い夏を乗り切りましょう。