ネーショズリーグや世界選手権(男子)の日程が決まり、いよいよ全日本シーズンが近づいてきた。

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*「全日本女子バレーボールの今日、そして明日 〜東京オリンピック編〜」国際大会展望号② ネイションズリーグ、世界選手権出場チーム出揃う(改訂版)参照http://blog.livedoor.jp/tighteenapple-volleyballjapan/archives/24036701.html?jprank=4&cat=186

そんな中、Vプレミアリーグもファイナル6の最終週が待ち受けている。

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先週はファイナル3を狙う全チームが敗れ、足踏みだったから良かったものの、成り行き次第では既にこの時点で3チーム全て出揃っていてもおかしくない。

不幸中の幸いというやつだ。

物事には選択を誤ると、痛恨の大失敗となることもたまにある。だが、そこで反省し、明確に次の一手が打てれば、挽回は可能である。

バレーボールで言えば、レギュラーラウンドにて作戦ミスで痛恨の敗戦があったとしても、ファイナル6以降、優勝決定戦で勝利出来れば、それは挽回である。

ジャンルは違えども、判断ミスが痛恨のエラーとなることが多々ある。

その昔、かの20世紀最高のミュージシャンと言われたビートルズ。

デビュー前、イギリスの大手レコード会社・デッカのオーディションを受けたのだが、ここでデッカは不合格の烙印を押した。

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理由は「グループスタイルは流行らない」というもの。

ところが、デッカの見識は大失敗。
ビートルズはライバル会社のEMIでデビュー。瞬く間に人気を獲得し、世界的な大ヒットを連発するグループになってしまったからだ。

何しろ、デビューから57年経った今も世界中でセールされているミュージシャン。はっきり言って今世紀最大の損失、痛恨の大失敗、と言ってよい。

だが、頭を抱えたデッカは、この痛恨の失敗を打開すべく、別なミュージシャンにてこ入れする。それが、20世紀の偉大なミュージシャンのひとつ、ローリングストーンズだ。

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最も、ローリングストーンズのデビューにはビートルズが一枚絡んでいる。

当時、ロンドンにあったクラブ「MARQEE」に出演していたストーンズを見たビートルズはたちまちストーンズを気にいり、終演後の楽屋で意気投合。
このバンドをプロデュースするべきだ、とビートルズのパブリシティだったアンドリュー・ルーグ・オールダムに進言。ストーンズのマネージャーに就任し、デビューに一役買った。

面白かったのが、その後の売り出し方。

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世界中の人気者だったビートルズは、言うなれば各家庭に呼びたい「優等生」のイメージ。

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ストーンズは徹底的に逆のイメージ「不良」のイメージで売り出した。
ビートルズが常にお揃いのステージ衣装だったのに対し、ストーンズは初期を除けば全員がバラバラ。一見するとみすぼらしくも見えるが、世の中がまだ固かった時代に、ストーンズのスタイルは反響を呼んだ。

当時、アンドリューはこんな刺激的なキャッチコピーを用いました。
「あなたの娘さんがストーンズと関わることを許せますか?」

この真逆のイメージで売り出すアイデアは大成功。ストーンズはビートルズに飽きたらないファン層の心を掴み、対立構図が出来上がる。

ただ、当のストーンズには弊害があり、レストランやパーティーで出入り禁止を受けたり、扱いには差があったとか。

プロレスでいうベビーフェイス(正統派)とヒール(悪役)の違いのようなものだ。

今でこそ考えにくいが、プロレスが国民的な娯楽だった頃、ヒールレスラーの子供は学校でいじめられるので海外生活したりするのがほとんどだったとか。
それと類似したエピソードだ。

ともあれ、デッカのように起死回生の挽回が効く例は極めて珍しく、当時のイギリスの音楽業界が如何に活況だったのかを示すエピソードだ。

痛恨のエラーを挽回するには、自分たちの力ばかりではなく、状況や流れの手助けもいる。前述は状況や時代背景が後押しした例だが、今、ファイナル3進出を賭けている4チームがまさに「挽回」を賭けている。

それぞれがスタートダッシュに失敗、或いは思い描く戦いにならず、足踏みをしている。
どこで挽回の口火を切るか、それは今週末に試される。

それは攻略ポイントを見出だすことか出来るか、そして、自分たちが先に崩れずに行けるか? 
前述のビートルズとストーンズも、相応の実力があればこそ、自らの才能を開花させ、後世に名を残した。
あとは、やれると信じて、最後まで諦めずにやり抜くこと。

短期決戦だけに厳しいが、チームの状態、方向性が問われる。


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果たして、この4チームの中から優勝チームが現れるかどうか、それは分からないが、実現した暁には、それは「挽回」だ。

世の中は、失敗することより、そこから何を学び、行動に移せるかが大事な場合がある。

とにかく、今の時点では、まだ間に合う。

いずれにしても、1/4の割合でファイナル3の切符を掴むことだけは間違いない。

果たして、「挽回」は可能か?
注目される。