バレーボールチームには、みな、特色がある。

賑やかなチームもあれば、そうでないチームもある。

全部が全部、闘志剥き出しかといえば、そうでもない。

そんな各チームの「ここが凄い」「ここが変」を、今回は所謂「10強」に絞り、個人の感想で特集してみる。

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※敬称は昨年の順位順。



・NECレッドロケッツ

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元気で伸び伸びという印象。
比較的、着想にこだわらない奔放さ、
かつ緻密、大胆なバレー。
チームとしての結束力が高い印象。

形にはまっていない雑草の強さが魅力。
誰が出ても活躍するスタイルは、これからのバレー界を活性化させる上で重要。


…強いて言えば。
粘りが特徴の全員バレーだが、今季は競り負ける試合も多い。
近江選手のような強気を受け継ぐ姿勢が大事かも。



・久光製薬スプリングス

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以前はレギュラーをガッチリ固定し過ぎていて、控え選手の出番が限られていた。

それが、昨年の故障者続出や酒井監督になって規制が緩和され、より強固なチーム作りが進んでいる。

なんというか、レベルの高いプロ集団、
という印象。

…強いて言えば。
DAZNのスパイクをボールに当てるアトラクションで久光だけ、あまり遊びの感覚がなかった気がする。

何でも一番にこだわる、中田イズムを垣間見た気がします。




・日立リヴァーレ

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元気もあるが、華のある個性派揃い。
どちらかと言えば、職人気質の集団みたいな印象。

おじさん応援団の印象か、地域密着という点が強い気がする。


…強いて言えば。
甲斐監督をはじめ、スタッフがおとなしめ。
もう少し、元気を全面に出してもよいのでは?

強力なリーダーシップはあまり感じない。
強烈なキャプテンシーを持つ選手が加わると変わってくるかも。




・JTマーヴェラス

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吉原監督に闘魂を注入された闘う集団。
とにかく競り合いに強く、簡単には折れないど根性、剛のイメージ。

…が、久光よりは柔らかい印象、オンオフはしている感じがする。

ミハイロビッチ選手が入り、本来の全員バレーからややエース主導になりつつあり、奥村、芥川選手の両ミドルが奮闘中。


…強いて言えば。
強いチームなのに、どういう訳かツイッターの人気アンケートではもうひとつ。
認知度を上げることが課題(?)



・トヨタ車体クインシーズ

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かつてはやや地味な印象と、闘将竹田選手のイメージが強かった。
ラヒモワ選手のあとを受けたネリマン選手も大当たりで、優良外国人選手を引っ張る印象。

かつてはユニフォームがシックな色合いだったが、昨年から日本語表記のトヨタ車体のポップなロゴにしたこともあり、チームカラーが明るくなった。

雰囲気もよく、前キャプテン竹田選手がコーチ兼任、元全日本キャプテン荒木選手、現キャプテン高橋選手とリーダーが複数人いて、意見を言い合える良い環境。

チームバランスも陣容も良く、天皇杯も制し、ピークに近づいている。

…強いて言えば。
外国人選手への依存度が高い。
ここから脱却出来ると、もう一皮剥けそう。
セッター云々が取り沙汰されているが、チームが勝っているのは、比金選手の功績でもある。もう少し評価されてもいいのでは?



・東レアローズ

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かつて黄金時代を作った女子バレー界きっての名門チーム。

ごっそり主力が抜けた後を受けてのフルモデルチェンジ。開幕当初は不振だったが、すぐに建て直すあたりが名将・菅野監督の手腕。

強い時と弱い時に波があり、連勝、連敗と極端な印象。一旦形が出来るとあまり変えない。

オーソドックスなサイド中心の王道バレー。
若手中心に切り替えた今年。
足場を固め中。


…強いて言えば。
東レは女子バレー界の顔。
このチームが強くないと面白くない。

菅野監督が一番熱く、たまにやりすぎな抗議も飛ばす。

チームの鍵を握る、田代、白井選手の両セッター。高めのトスで伸び伸び打たせたほうがいいかも。ミドルの打数を増やして、サイドの決定力をあげたい。




・岡山シーガルズ

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シンキングバレーが信条。
何故一点が取れたのかを考えながらプレイするスタイル。

基本、前で勝負するスタイル。
ディグの粘り強さと、競り合いの強さ。
河本監督の変幻自在な用兵や作戦が見物。

…強いて言えば。
ピッチはともかく、コート上でほとんどしゃべらない。大きな声でもり立てるなどの行為はほとんどなく、端から見ると異様。

選手もストレスが溜まるので、もう少し発散させたほうがいいのでは?

選手数がやたら多い。
最終的には2チームに分裂するのでは?




・PFUブルーキャッツ

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ユニフォームが一新され、派手で華やかになったPFU。

昨年は体制が若く、プレミアの壁に阻まれたが、エース江畑選手とドリス選手の二枚看板が確立され、正選手がレギュラーセッターとして収まり、狩野選手、サウスポーの津賀選手など陣容が充実。三橋選手が復帰すると体制が揃う。

…強いて言えば。
競り負けたり、変なところでセットを落としたり、強いのか弱いのか、よく分からないところがある。

連携を強化し粘り強くなれば、さらに強くなる筈。


・デンソーエアリービーズ

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和気あいあいとして賑やか。
そんな印象のあるデンソー。

監督が川北監督になり、自在性と選手起用に幅が出てきました。
スピードバレーとしぶとさが信条。

石田キャプテンの下、良く纏まっている。

田原選手と大竹選手が揃うとベスト。

…強いて言えば。
上手い選手が多いので、後は高さとパワーヒッター。
工藤選手と中元選手が揃って活躍するところが見たい。




・上尾メディックス

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青を基調とした上尾。
同系色のチームが多く、損をしている。
どちらかと言うと、キャリアのある選手が多い印象があったが、目下若手に切り替え中。

外国人エースが中心の印象が強いが、今後どうなっていくかは、若い堀江、山口選手などサイドアタッカー次第。

下北沢成徳OGがどんどん増えている。

…強いて言えば。
地域密着型のチームだが、まだ若干弱い。実際、地元での活動も積極的にしているのだが、後は結果次第と言ったところ。




まだ、直接観たことのないチームもあるので、全チームは割愛させて頂きました。

結構チームカラーって違います。

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先日、天皇杯でNECと岡山の試合を生で見ましたが、賑やかなNECと、寡黙な岡山は好対象で、何だか異様に映りました。

たまに、岡山ファンの方が、もっと外に気合いだせ、とか書かれているツイートを見かけますが、そこはチームカラーなので、なんとも…。

逆にリーグではあまりはしゃがない宮下選手の弾ける笑顔が全日本では観れたりするので、目に新鮮ですね。

昨年のオールスターでも同様に思いました。


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また、アップゾーンの応援も個性で、昨年のファイナルではNECがやたら元気だったのが印象的でした。

活気あるチームが必ず強い訳ではありませんが、チームスポーツだけに、元気はあったほうがいいですね。