全日本のシーズンが終わり、選手がチームに戻ってくる。

これからは主戦場が国内。
Vリーグの開幕が近い。

来月末より開幕する最後のVプレミアリーグに先んじて、各チームを3日連続でご紹介していきたい。

まずは、昨年2016/17Vプレミアリーグのチャンピオンチーム・NECレッドロケッツ。

 今日は最終回。

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今年の全日本男子では身長の高いミドルブロッカーをオポジットないしサイドアタッカーに転身させている。

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女子でもトヨタ車体の荒木選手がサイドの練習を行っているそうで、上手くいけば大型化サイドアタッカーの具現化も出来、かつチームの戦術に幅が出来る。



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これまで日本では、背の低さを補うために身長の高い選手をミドルブロッカーとして起用してきた。


これに対し、男子はその高さを攻撃力として活かそうというアイデアだ。



例えば、こんなのはどうだろう?



柳田選手がパスヒッターに転身した場合…。

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 (考えられる普通のオーダー)

古賀   上野(大野)  柳田(外国人選手)
山口   島村     小山 (廣瀬)
リベロ:岩崎


 ↓


古賀   大野     上野
山口   島村     柳田
 リベロ:岩崎

別項でも記載した通り、今年のサマーリーグにて人手が足りないNECは柳田選手にサーブレシーブをさせていた。

面白い試みだと、非常に興味深く観戦した。

この編成だと前がかなり高くなり、攻撃力が高くなる。

勿論、外国人選手と大野選手の復調次第だが、面白いのは、大野選手と上野選手はともにサイドアタッカー経験者。

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上手くいけば、センターとライトの配置換えが容易になる。


攻撃力の高い二人をパスヒッターに配置すると得点力が向上する。

更に柳田選手をオポジットに戻したり、抜けたところに他の選手を起用したり、荒谷選手を状況に応じて使い分けたり、変幻自在となる。

勿論、レバタラの話だが…。



ただ、試みは面白いとしても、かなりリスキーだ。

まず、サーブレシーブが安定しないと、そこを狙われる。



更に不慣れなミドルをオポジットにおくと、高さを活かしての得点が出来ているうちはいいが、連度の低い不馴れなアタッカーだと返って得点力の低下に繋がり、苦戦を強いられる。



現在、男女を問わずサーブレシーブの強化は最重要課題のひとつ。

昨年、世界クラブ選手権で対戦した世界各国のチームと対戦したNECと久光は落差のあるサーブにかなり手こずった。



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そのため、上記の懸案は形になるまでが辛いが、連度が上がってくると、選手起用の幅がかなり広がり、最終的にはかなり強くなれる可能性を秘めている。

そして、サーブレシーブをこなせると、元々非凡なアタックセンスをもつ柳田選手に、将来的にもチャンスが広がってくる。

昨年のVリーグでは、「外国人選手」、「サウスポー」、「二枚換え」などがトレンドだったが、果たして今年は?



サーブの強化などで活路を見いだし、日本一を勝ち取ったNECの更なる一手は?

まず、前半のスタートダッシュが鍵となる。
昨年も開幕戦を落とし、流れに乗るまで時間がかかった。

まずは前半戦。

立ち上がりから中盤までどういった闘いを見せるか、注目したい。


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連覇へ向けて、頑張れ、NECレッドロケッツ。