人事を見ると、配慮もあり、結果を出したもの優先の考え方。
余り私情は挟まず、勝つためのベスト。

新生全日本女子バレーボールチームの人選には、そうした空気が漂う。

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それは勿論、今回のアジア選手権の人事。

そして、良いものは良い。
悪いものは悪い。

前任の眞鍋監督と比べ、スパッとしているというか、その辺は割り切っていて、どちらかというと男前。

何というか、その辺に迷いはなく、ハッキリしている。
だから、井上選手を背番号1、野本選手を8と、結果を出した選手にはすぐに褒美をだし、全日本の新しい選手には大き目の番号を与える。

公私混同しない、それはそれ、これはこれ。
メリハリ、これが中田流。そんな感じがする。

それにしても、1番を与えるあたり、井上選手の頑張りに応えるためと、療養中の長岡選手にはっぱをかけるためと、その両面があるような気がします。

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そして、石井選手と宮下選手。

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二人が外れたのは、結果が出ていないこと。
そして案外、目下フルモデルチェンジ中だったりして…。


で、今回の14名を分析してみます。

1.井上琴絵選手(L)
2.古賀紗理那選手(W)
3.岩坂名奈選手(M)
4.新鍋理沙選手(W)
5.荒木絵里香選手(M)
8.野本梨佳選手(W)
9.島村春世選手(M)
10.冨永こよみ選手(S)
11.鍋谷友理枝選手(W)
12.佐藤美弥選手(S)
13.奥村麻依選手(M)
16.石井里沙選手(W)
18.内瀬戸真実選手(W)
20.小幡真子選手(L)


Sは目下、結果を出している2名。
WSを考えると、古賀、鍋谷、新鍋選手は外せない。
結果をだした内瀬戸選手と野本選手は納得。
石井里沙選手の評価が高いですね。やはり自在性でしょう。

スパイカーですが、ブロードも打てますし、サーブレシーブも出来ます。
異色のマルチプレイヤーですが、隠し玉になれる存在ですね。

Mは荒木選手が加わった分、松本選手はお休み。
これで荒木選手が大活躍した場合、ミドルの人選が難しくなります。
監督としては嬉しい悲鳴。

Lはアジアまでは井上、小幡選手で行くと腹を固めたのでしょう。
やはり、ある程度計算が立ったので、変えたくなかったのかもしれません。



ちょっとだけ、予測が立ちました。

中田監督はアジア選手権の優勝を主眼においていて、WGPの決勝ラウンド進出も、グラチャンもそんなに重きをおいていない気がします。

アジア選手権を主眼においている理由として…。
恐らく世界を目指す前にアジアナンバーワンが先。
WGPは6強に次ぐポジションぐらいのほうが、その後のスケジュールがハードにならなくて済むこと。

更に、今年のグラチャンは賞金マッチで世界ランキングに関係がないこと。
それらを踏まえると、これまでの足跡も納得できます。
WGPが7位で終わり、世界ランキングポイントが32ポイント加算されますので、9位だった昨年よりはポイントが上積みされます。

で、グラチャンはあくまでも来季以降のテストという意味合いが強いです。
荒木選手をアジア選手権で使う以上、これからの人事は今年のベスメン+来季ヘのテスト、特にアジア選手権がメイン、グラチャンがテスト。そんな意味合いになりそうです。

監督は多元的な人間でないと務まりませんが
こうしてみると、眞鍋監督が理知的に考える男性のバレーボールなら、細やかさ、繊細さと豪胆さを併せ持つ中田監督は女性のバレーボール。

どちらかといえば、寛容と気配りと戦略的な眞鍋監督なら、女性ならではの細部に渡るち密さと決断の速さ、猛将で知られる中田監督ならでは。

女性のほうがキッパリしてますね。
ある意味、男性監督ではできないところにまで踏み込むというのも納得しました。

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で、来年になりますと…。
黒後選手も、井上選手も加わるでしょうし、現在、動向がよくわからない宮部選手。
そして、長岡選手もかえってきます。
更に、来季のⅤリーグで結果出した選手も加わります。
手ぐすね引いて待ってる選手はたくさんいます。

さあ、これからどうなることやら…。