端から見ると、全日本の中田監督と姫路ヴィクトリーナの体制発表がほぼ同じ時期というのも、ある意味意図的な話題作りにも映ります。
しかも、双方とも、まだ絵に書いた餅。
具体的にどのような活動展開をするのか、大まかなビジョンしか示されていません。
ただ、姫路ヴィクトリーナは体制発表の際、スポンサーがついたことを発表しました。
実は後援者側にとって、こうした動きを示してくれることが最大の宣伝効果であり、支援する側にとっての信頼関係を強くします。
スポンサーとてメリットを感じているからこそ支援してくれるのであり、信頼関係は大事です。そういう意味ではバリューもまた大事です。
そもそも、スーパーリーグが棚上げされている中、姫路だけはいち早くプロ化を宣言しました。
これはバレー界に対し、誰もやらないならうちが突っ走っていくよ、と宣言しているのと同然です。
何しろ、眞鍋GMも竹下監督もバリューのある方々ですから何かと注目を集めますし、何よりこれで成功すると、他のチームは一体何をやっているの? という問題定義になります。
一長一短ですぐに強くなる訳ではありませんが、プロ化でこれだけのメリットがあると具体的に提示することが大事なのかと、思います。
後はプロリーグ構想がその後、どう変化しているのか、という点です。
Vリーグ機構は日本リーグ50周年ということで大運動会やオールスター戦など各種イベントを手掛けてきました。
結果としてこの二つのイベントは盛況のまま終わりましたが、見切り発車的な部分も多く、料金の高さで二の足を踏む人が多かったのも、また事実です。
DAZNの導入やプロリーグ化もそうでしたが、急進的過ぎる点は否めません。それだけ財政が逼迫しているのも、また事実です。
結論から言えば、バレーボールが強く、そして面白いことが第一です。
それなくしては、収益の拡大は難しいです。
勿論強さありきですが、それ以外でやはり考えるべきことは「如何にして元手を掛けずに収益を上げるか」という点でしょう。
これを利益率といいます。
これを考えると、オフシーズンの有効活用がまず上げられます。
勿論、チームや選手の皆様も協力して貰わないと難しいですが、てっとり早い話、誰もが見に行きたいと思う試合やイベントを時期に合わせて有効活用することです。
来年以降の話になってしまいますが、以前提案した全日本vsVリーグ選抜の壮行試合、とか、世界バレーで集まってくる世界の各チームに協力して貰い、世界選抜の対抗戦を組むとか、色々方法があります。
勿論、fivbが絡んでしまうので金銭的な部分が難しいのかも知れませんが、世界バレー終了後はナショナルチームが解散となるので、日本に来ている合間を縫って一試合なら、移動費とかが掛からずに世界規模のビッグイベントを組むことが容易です。
また、単発で組むのが難しいのであれば、同じ会場を1日多く抑え、ボーナスゲームとして実施するなどの工夫をすれば、経費の削減が見込まれます。
結局は人が見たがるカードを提供することが収益確保の第一歩であり、それも出来るだけ多くの観衆を巻き込むことが大事です。
何故ならば、それこそが「バレーボールって面白そう」と世間に訴えかける最善の方法だからです。
あとは「全日本ありき」のバレーボールからの脱却、というのも大きなテーマです。
日本のバレーボールの世界では全日本が別格です。
やはり、過去に世界一になっていること。
対海外に対する日本国内の関心度の高さ。
概ねこの二点です。
そのため、かなりハードルが高いですが、全日本に依存しないバレー界にシフトしていく必要があります。
そういう意味では世界クラブ選手権はVリーグのレベルを問われる大会であり、もっと注目を集めても良い大会です。
昨年、サッカーの世界クラブ選手権で鹿島アントラーズとレアルマドリードとの間で決勝戦が行われ、延長の末惜しくも敗れましたが、あれで日本のファンは「Jリーグってここまでレベル高いんだ」という認識が持たれ、良い宣伝効果を生んだと思います。
ただ、バレーボールの世界で同じ事をやろうとしても、現実的には難しいと思います。
ワクフバンクやヴォレロ・チューリヒなど世界クラブ選手権で上にくるチームは、世界屈指のエースばかりを集めたオールスターズであり、代表チームより強い豪華メンバーです。
これと同じ事をしようものならば、Vリーグのプロ化は勿論、外国人枠の大幅な改変をしなければなりません。
ともすれば、「世界一になりたいのか」、「日本人を育てたいのか」、まずそれを明確にするのが先かもしれません。
元々Vリーグは全日本予備軍的な要素が強く、全日本の選手の大多数はVリーグから選出されています。
ですが、この図式が続く限り、Vリーグの運営は全日本の成績に左右され、バレー界の停滞も同時に生んでしまいます。
そういう意味では、全日本とVリーグを一度切り離して考える必要もあるかもしれません。
サッカーの日本代表もJリーグから多数参加していますが、その多くは海外組であり、Jリーグイコール日本代表という図式は成立していません。
バレーボールでも座安選手のように日本から海外で活躍する選手もいますが、頻繁に海外という状況でもありません。
それも結局は海外移籍する場合、レンタル移籍か退団以外の選択肢しかないという現状があるからです。
そういう意味ではバレーボーラーのチーム選択の自由としてプロリーグが一役買うのは明白でしょう。
ただし
プロリーグ構想は元々、Vリーグの赤字改善の一環でもありますが、世間の後押しがないため、もう一つ反応がありません。
物事には正当性と賛同が必要で、その意味からすれば、「何でプロリーグなの?」と思っている方も多いでしょう。
東京オリンピックの会場問題もそうですが、内輪の問題を提起しているだけに過ぎず、世間を巻き込む話題になってないからです。
ただ、選手間の行き来が自由になり、リーグレベルの向上とバレーボールの普及に役立つのであれば、大いにやるべきでしょう。
先日の記事でも書きましたが、仕事の傍らでバレーボールという活動でなくなれば、より高い次元で練習に専念出来る環境が整うからです。
あとは、円滑に事を運ぶには世間の同意や賛同が必要です。
そう、プロリーグ化が進んで、何がどう変わるのか? それをより具体的かつ鮮明に打ち出すことです。
根本として、世間から
「バレーボールは何故プロリーグ化したの?」
「今までプロじゃなかったんだ?」
などの問いがきます。
その時、どう返答するか?
ここが結構大事なところです。
戦争も大義名分が必要で、勝手な侵略などはただのテロ行為とみなされ、いずれは世界から締め出されます。
同様に事を起こす場合、大義名分は必要で、何もなかったり、さして面白くもないと淘汰されます。
だから、活動には大義名分が必要なのです。
姫路は明確に、Vプレミアリーグで日本一を目指し、姫路から代表選手を輩出し、いずれは世界を目指すと宣言しました。
普通のチームなら「出来立てのチームが」と思われても仕方ありません。
しかし、眞鍋さんと竹下さんは世界で実績を示しました。
だから、説得力があるのです。
こうした実績のある、バレー界を動かす資質のある人が先頭を切ることこそが、大事なのです。
そして、やるからには魅力ある枠組みを作ること。
「前と何も変わってない」
「前のほうが良かった」
そう言われないよう、目に見えての変化が必要です。
向こう4年間、バレー界最大の目標は、まず、東京オリンピックの成功、そしてプロリーグ化の成功なのです。
これらが伴って、始めてバレー界は隆盛を迎えるでしょう。
再び日本にバレー熱が灯るか否かは、この4年間に掛かっていると言っても過言ではないでしょうか。
しかも、双方とも、まだ絵に書いた餅。
具体的にどのような活動展開をするのか、大まかなビジョンしか示されていません。
ただ、姫路ヴィクトリーナは体制発表の際、スポンサーがついたことを発表しました。
実は後援者側にとって、こうした動きを示してくれることが最大の宣伝効果であり、支援する側にとっての信頼関係を強くします。
スポンサーとてメリットを感じているからこそ支援してくれるのであり、信頼関係は大事です。そういう意味ではバリューもまた大事です。
そもそも、スーパーリーグが棚上げされている中、姫路だけはいち早くプロ化を宣言しました。
これはバレー界に対し、誰もやらないならうちが突っ走っていくよ、と宣言しているのと同然です。
何しろ、眞鍋GMも竹下監督もバリューのある方々ですから何かと注目を集めますし、何よりこれで成功すると、他のチームは一体何をやっているの? という問題定義になります。
一長一短ですぐに強くなる訳ではありませんが、プロ化でこれだけのメリットがあると具体的に提示することが大事なのかと、思います。
後はプロリーグ構想がその後、どう変化しているのか、という点です。
Vリーグ機構は日本リーグ50周年ということで大運動会やオールスター戦など各種イベントを手掛けてきました。
結果としてこの二つのイベントは盛況のまま終わりましたが、見切り発車的な部分も多く、料金の高さで二の足を踏む人が多かったのも、また事実です。
DAZNの導入やプロリーグ化もそうでしたが、急進的過ぎる点は否めません。それだけ財政が逼迫しているのも、また事実です。
結論から言えば、バレーボールが強く、そして面白いことが第一です。
それなくしては、収益の拡大は難しいです。
勿論強さありきですが、それ以外でやはり考えるべきことは「如何にして元手を掛けずに収益を上げるか」という点でしょう。
これを利益率といいます。
これを考えると、オフシーズンの有効活用がまず上げられます。
勿論、チームや選手の皆様も協力して貰わないと難しいですが、てっとり早い話、誰もが見に行きたいと思う試合やイベントを時期に合わせて有効活用することです。
来年以降の話になってしまいますが、以前提案した全日本vsVリーグ選抜の壮行試合、とか、世界バレーで集まってくる世界の各チームに協力して貰い、世界選抜の対抗戦を組むとか、色々方法があります。
勿論、fivbが絡んでしまうので金銭的な部分が難しいのかも知れませんが、世界バレー終了後はナショナルチームが解散となるので、日本に来ている合間を縫って一試合なら、移動費とかが掛からずに世界規模のビッグイベントを組むことが容易です。
また、単発で組むのが難しいのであれば、同じ会場を1日多く抑え、ボーナスゲームとして実施するなどの工夫をすれば、経費の削減が見込まれます。
結局は人が見たがるカードを提供することが収益確保の第一歩であり、それも出来るだけ多くの観衆を巻き込むことが大事です。
何故ならば、それこそが「バレーボールって面白そう」と世間に訴えかける最善の方法だからです。
あとは「全日本ありき」のバレーボールからの脱却、というのも大きなテーマです。
日本のバレーボールの世界では全日本が別格です。
やはり、過去に世界一になっていること。
対海外に対する日本国内の関心度の高さ。
概ねこの二点です。
そのため、かなりハードルが高いですが、全日本に依存しないバレー界にシフトしていく必要があります。
そういう意味では世界クラブ選手権はVリーグのレベルを問われる大会であり、もっと注目を集めても良い大会です。
昨年、サッカーの世界クラブ選手権で鹿島アントラーズとレアルマドリードとの間で決勝戦が行われ、延長の末惜しくも敗れましたが、あれで日本のファンは「Jリーグってここまでレベル高いんだ」という認識が持たれ、良い宣伝効果を生んだと思います。
ただ、バレーボールの世界で同じ事をやろうとしても、現実的には難しいと思います。
ワクフバンクやヴォレロ・チューリヒなど世界クラブ選手権で上にくるチームは、世界屈指のエースばかりを集めたオールスターズであり、代表チームより強い豪華メンバーです。
これと同じ事をしようものならば、Vリーグのプロ化は勿論、外国人枠の大幅な改変をしなければなりません。
ともすれば、「世界一になりたいのか」、「日本人を育てたいのか」、まずそれを明確にするのが先かもしれません。
元々Vリーグは全日本予備軍的な要素が強く、全日本の選手の大多数はVリーグから選出されています。
ですが、この図式が続く限り、Vリーグの運営は全日本の成績に左右され、バレー界の停滞も同時に生んでしまいます。
そういう意味では、全日本とVリーグを一度切り離して考える必要もあるかもしれません。
サッカーの日本代表もJリーグから多数参加していますが、その多くは海外組であり、Jリーグイコール日本代表という図式は成立していません。
バレーボールでも座安選手のように日本から海外で活躍する選手もいますが、頻繁に海外という状況でもありません。
それも結局は海外移籍する場合、レンタル移籍か退団以外の選択肢しかないという現状があるからです。
そういう意味ではバレーボーラーのチーム選択の自由としてプロリーグが一役買うのは明白でしょう。
ただし
プロリーグ構想は元々、Vリーグの赤字改善の一環でもありますが、世間の後押しがないため、もう一つ反応がありません。
物事には正当性と賛同が必要で、その意味からすれば、「何でプロリーグなの?」と思っている方も多いでしょう。
東京オリンピックの会場問題もそうですが、内輪の問題を提起しているだけに過ぎず、世間を巻き込む話題になってないからです。
ただ、選手間の行き来が自由になり、リーグレベルの向上とバレーボールの普及に役立つのであれば、大いにやるべきでしょう。
先日の記事でも書きましたが、仕事の傍らでバレーボールという活動でなくなれば、より高い次元で練習に専念出来る環境が整うからです。
あとは、円滑に事を運ぶには世間の同意や賛同が必要です。
そう、プロリーグ化が進んで、何がどう変わるのか? それをより具体的かつ鮮明に打ち出すことです。
根本として、世間から
「バレーボールは何故プロリーグ化したの?」
「今までプロじゃなかったんだ?」
などの問いがきます。
その時、どう返答するか?
ここが結構大事なところです。
戦争も大義名分が必要で、勝手な侵略などはただのテロ行為とみなされ、いずれは世界から締め出されます。
同様に事を起こす場合、大義名分は必要で、何もなかったり、さして面白くもないと淘汰されます。
だから、活動には大義名分が必要なのです。
姫路は明確に、Vプレミアリーグで日本一を目指し、姫路から代表選手を輩出し、いずれは世界を目指すと宣言しました。
普通のチームなら「出来立てのチームが」と思われても仕方ありません。
しかし、眞鍋さんと竹下さんは世界で実績を示しました。
だから、説得力があるのです。
こうした実績のある、バレー界を動かす資質のある人が先頭を切ることこそが、大事なのです。
そして、やるからには魅力ある枠組みを作ること。
「前と何も変わってない」
「前のほうが良かった」
そう言われないよう、目に見えての変化が必要です。
向こう4年間、バレー界最大の目標は、まず、東京オリンピックの成功、そしてプロリーグ化の成功なのです。
これらが伴って、始めてバレー界は隆盛を迎えるでしょう。
再び日本にバレー熱が灯るか否かは、この4年間に掛かっていると言っても過言ではないでしょうか。
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