バレーボールは流れのスポーツという。
試合の主導権をどちらが握るかで勝ち負けに繋がったりする。

球技は得てしてその傾向があり、野球だと投手戦だったのが、どちらかが先制点をあげた途端、裏にすぐ点が入ったりする。

端から見ると、奇妙な感じかする。

良く眞鍋政義さんが「テクニカルタイムアウトまでにリードしたほうが勝率があがる」と仰っていた。

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心理的に優位にたつのは大事なことだ。


ただ、混戦になってくると、メンタルの強さがかなり重要視される。
同時に大局観と客観性が重要だったりする。

自分の視点ではこうだ、と思っても、違う人の視点ではまた違う。
こういうことを相対的に見れる視野がある人は、物を見る視野が広くなる。

将棋で言う盤面全体を見るというのと同じだ。
バレーボールでいうセッターにも通じるものがある。

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相手コートの隙を突き、硬軟織り交ぜて攻撃を仕掛ける。ブロックの付き方に目を配りながらトスを上げ、味方の調子も判断しなくてはならない。

ある意味将棋にも、そして釣りにも似ている。

釣りは短気な人が向いているという。
その理由は、のんびりしている人だと、釣れなくてもいいやで終わってしまうので、絶えず「エサがついていないのではないか」、「何故釣れないのか」と腐心するかだという。

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それはあながち間違っていない。

例えば、釣りの時、当たりがあるのに釣れない。
これは、確率から言うと引いてる魚が小さくて、針に掛かる大きさではない場合が多い。
その場合は針を小さめなものに交換して、エサを小さくすると釣れる場合が多い。

或いは、ウキ下を深くしてベタ釣りで大物を狙うという方法もある。

バレーボールで言えば、無警戒なところをツーアタックで狙ったり、連携がギクシャクしていたり、相手守備の裏をかいたり、サーブで前を攻めて、ミドルを使わせなかったり、クロスを意識させてストレートで打ち抜いたり、裏をかく方法は沢山ある。

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「こう攻めれば点が取れる」のと「こう攻めれば釣れる」は似ている。しかも、同じ手は何回も通用しないから、裏をかく。

釣りでは、こんなこともある。

常設釣り場、所謂「釣り堀」ではあまり釣れなかったりする。大抵の場合、釣り場で渡された竿とエサを使うのだが、持ち込み自由なところでは、エサを「刺身」などにしてみると面白いように釣れる場合がある。

要するにソーセージに飽きているから、違うもので相手を誘う。

これは相手の目が慣れてきたところでサウスポーを投入するのと似ている。動きが逆だから戸惑い、面白いように点が取れる場合がある。

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詰まるところ、釣りでも将棋でも、スポーツでも一緒だ。もっとも、それは力が拮抗している場合の話であって、実力もないのにいきなり応用に走っても無駄だ。

まず、そこに到達するのが第一だが

心理戦に勝つ。
これは、全てに総じる。

いくさが下手な大将は愚策を繰り返し、最悪の場合、部隊を全滅させる。
将棋もそう。相手の策を出来るだけ読んで、相手と自分、どちらが先に詰みかを読む。読みを間違えると惨敗する。
釣りもそう。魚が何を好むのか? どうやったら釣れるのか、創意工夫をする。

相手ありきの根本は「心理戦」
そして「創意工夫」と「効果」

バレーボールも一緒。

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相手の心理を読み、裏をかく。
そして、相手の戦意を削ぐこと。

究極は、闘わずして勝つ。
それが一番楽なのだが…。