男子三日会わざれば刮目して見よ 、という言葉がある。
日々鍛錬する人が居れば、その人は3日も経つと見違える程成長しているものだと言う意味。
先日、1月15日の大田区総合体育館で行われた日立リヴァーレとのフルセットの死闘を制した最後の1本は彼女のものだった。
それもインタビューは実に立派なもので、選手として、人間として一回り以上成長した。そう、日本の代表として戦った経験は、彼女をより一層大きくした。
この1年は、彼女にとっても激動の年だったことだろう。
そして今、Vプレミアリーグの2016/17シーズンにて、NECレッドロケッツを牽引するのは、勿論この選手。
島村春世選手。
コートネーム:ジョン
シャツネーム:SHIMAMURA
生年月日:1992/03/04
身長(cm):182.0
最高到達点(cm):303.0
サージャントジャンプ(cm):53.0
出身地:神奈川県鎌倉市
出身校・前所属チーム:川崎市立橘高校
■個人成績・戦績:
・個人タイトル
NECレッドロケッツ
2012年 VサマーリーグMVP
2015/16 Vプレミアリーグ ベスト6
・団体成績
・全日本
第一回U-23世界選手権 銅メダル
・Vプレミアリーグ
NECレッドロケッツ
2012年Vサマーリーグ優勝
第62回黒鷲旗大会準優勝
2014/2015 Vプレミアリーグ 優勝
2015年日韓トップマッチ優勝
2016年アジアクラブ選手権優勝
・高校
川崎橘高校
島村選手は名門・川崎橘高校出身。
全日本でも華々しい活躍を見せる島村選手だが、意外なことに個人タイトルにはあまり恵まれていない。
だが、勝つべき場面ではきっちりと結果を残し、ワンチャンスを物にする強運の持ち主。
それも島村選手のたゆまぬ努力と強心臓があればこそ。
少ないチャンスを物にする。
それこそ、一流選手の条件。
島村選手の飛躍のきっかけは、Vサマーリーグ。ここでNECの連覇に貢献し、同大会のMVPを獲得。
この時の活躍でNECのレギュラーの座を掴むと、2012/13シーズンではレギュラーラウンド1位の躍進に貢献。第62回黒鷲旗大会でも準優勝に貢献。
道は開けてくる。
2013年、体制が一新された全日本シニアへ初招集されると、モントルー・バレーマスターズで代表デビューを飾る。
そしてこの年、第一回U-23世界選手権に出場。
当時のチームメイトがチームで同期の鳥越未玖選手をはじめ、鍋谷友理枝、森谷史佳、野村明日香、伊藤望、藤田夏未、辺野喜未来、橋本涼加(現ビーチバレー)、高橋沙織選手。そしてNECの後輩となる古賀紗理那選手。
皆、各カテゴリーで活躍する、今をときめく選手たち。
この時の主将は田代佳奈美選手。
同大会で全日本は見事銅メダルを獲得。
二人は後に2016年の全日本で再会し、OQTでは見事なコンビを見せることになるのだが、それは少し先のお話。
しかし、当時はミドルブロッカー受難の時期を迎えていた。
全日本が対世界の対策用に用いた新戦術ハイブリッド6では、アタッカーをパスヒッターとポイントゲッターの二つに分ける。ミドルとサイドの区分けなくなった反面、サイドもこなせる器用なミドルが求められ、ミドルブロッカーにとっては狭き門となる。
結局2014年、全日本の表舞台に駒を進めたのは元々サイドの山口舞選手と高校時代サイドを経験した大野果奈選手のみ。
島村選手もこの状況の中、Vプレミアリーグにてバックアタックを試したり、レセプションにも加わったりと全日本に歩調を合わせる。
そして、体制が一新されたNECはあれよあれよの快進撃で、リーグを席巻していた久光製薬スプリングスを破り、見事優勝を成し遂げる。
更に日韓トップマッチも制し、NECは一躍トップチームとして復権の道を歩む。
そして、この出来事が島村選手に更なる幸運を呼び込む。全日本シニアから緊急追加招集を受けることとなった。
そして、状況が一変したからだ。
全日本は昨年型のハイブリッド6を取り止め、オーソドックスなミドル二枚のスタイルに軌道修正したためである。
こうした体制変更に伴い、島村選手は荒木選手ともに緊急追加招集を受け、結果として島村選手が合流した。
明るい島村選手はブラジル親善試合から参加。すぐにチームに溶け込み、ワールドグランプリにも参加、この大会で島村選手は全日本のベストスコア3位、ブロック本数1位、ベストサーバーとして活躍し合格点を出すと、ワールドカップのレギュラーメンバーとして活躍。
トレードマークのブロードとサーブを武器にミスの少ない選手として好評価を獲得。
出生魚は全日本の階段をかけ上がっていく。
ところが、良いことばかりは続かない。
2015/16シーズンよりNECのキャプテンとなった島村選手だが、開幕に前年の新人王・柳田選手が間に合わず、スタートダッシュに失敗。ようやく起動に乗り掛けると、今度は攻守の要、近江選手が戦線離脱。それでも何とかレギュラーラウンドを5位で通過し、3勝2敗で乗りきるも、三連敗から這い上がってきた久光製薬スプリングスに1ポイント差で振りきられ、ファイナル3進出を逃す。
そして、更なる難関が待っている。
全日本女子バレーボールチームに荒木絵里香選手が復帰したからだ。
2016年はリオデジャネイロオリンピックイヤー。全日本に駒を進める選手なら誰もが出たい4年に一度の檜舞台。
2015年、全日本のレギュラーを務めた島村選手と大竹選手、そして山口選手とて例外ではない。
そしてミドルブロッカー4名が全員参加した中国親善試合を経て、島村選手は世界最終予選の14名に名を連ねる。
この大会では荒木選手を軸に島村、山口選手が併用されるのだが、ハイライトは最終戦のオランダ戦。
この大会で控えセッターであった田代選手とのコンビで島村選手は大活躍。第4セット終盤では山口選手ともども見事なブロードを連発。
15得点を上げ大接戦の末フルセットで日本に勝利をもたらし、ミドルブロッカーとして合格点をあげた。
リオに向けて手応えを掴んだ島村選手は、ワールドグランプリを挟み、勇躍リオデジャネイロオリンピックへ。
しかし、世界はそれほど甘くなかった。
日本は開幕戦の韓国戦を落とすと、ケニア、アルゼンチンに勝利し、辛くも決勝ラウンドに駒を進めるも、準々決勝で強敵アメリカの前に敗退。
世界の現実を思いしることとなる。
あれから5ヶ月。
島村選手はNECの一員としてレギュラーラウンドを1位で通過。
これからファイナル6を迎える。
この数年で立場も大きく変わり、島村選手を巡る環境も大きく変わった。
とにかく、今は目の前の一歩を踏み登り、再び頂点を目指す。そして、その先には全日本、そして東京の二文字も見えてこよう。
そして、やり残したものを取りに、今日も島村選手は奮戦する。
一球入魂、そして勝利。
今やるべきことは、この2点。
日々鍛錬する人が居れば、その人は3日も経つと見違える程成長しているものだと言う意味。
先日、1月15日の大田区総合体育館で行われた日立リヴァーレとのフルセットの死闘を制した最後の1本は彼女のものだった。
それもインタビューは実に立派なもので、選手として、人間として一回り以上成長した。そう、日本の代表として戦った経験は、彼女をより一層大きくした。
この1年は、彼女にとっても激動の年だったことだろう。
そして今、Vプレミアリーグの2016/17シーズンにて、NECレッドロケッツを牽引するのは、勿論この選手。
島村春世選手。
コートネーム:ジョン
シャツネーム:SHIMAMURA
生年月日:1992/03/04
身長(cm):182.0
最高到達点(cm):303.0
サージャントジャンプ(cm):53.0
出身地:神奈川県鎌倉市
出身校・前所属チーム:川崎市立橘高校
■個人成績・戦績:
・個人タイトル
NECレッドロケッツ
2012年 VサマーリーグMVP
2015/16 Vプレミアリーグ ベスト6
・団体成績
・全日本
第一回U-23世界選手権 銅メダル
・Vプレミアリーグ
NECレッドロケッツ
2012年Vサマーリーグ優勝
第62回黒鷲旗大会準優勝
2014/2015 Vプレミアリーグ 優勝
2015年日韓トップマッチ優勝
2016年アジアクラブ選手権優勝
・高校
川崎橘高校
島村選手は名門・川崎橘高校出身。
全日本でも華々しい活躍を見せる島村選手だが、意外なことに個人タイトルにはあまり恵まれていない。
だが、勝つべき場面ではきっちりと結果を残し、ワンチャンスを物にする強運の持ち主。
それも島村選手のたゆまぬ努力と強心臓があればこそ。
少ないチャンスを物にする。
それこそ、一流選手の条件。
島村選手の飛躍のきっかけは、Vサマーリーグ。ここでNECの連覇に貢献し、同大会のMVPを獲得。
この時の活躍でNECのレギュラーの座を掴むと、2012/13シーズンではレギュラーラウンド1位の躍進に貢献。第62回黒鷲旗大会でも準優勝に貢献。
道は開けてくる。
2013年、体制が一新された全日本シニアへ初招集されると、モントルー・バレーマスターズで代表デビューを飾る。
そしてこの年、第一回U-23世界選手権に出場。
当時のチームメイトがチームで同期の鳥越未玖選手をはじめ、鍋谷友理枝、森谷史佳、野村明日香、伊藤望、藤田夏未、辺野喜未来、橋本涼加(現ビーチバレー)、高橋沙織選手。そしてNECの後輩となる古賀紗理那選手。
皆、各カテゴリーで活躍する、今をときめく選手たち。
この時の主将は田代佳奈美選手。
同大会で全日本は見事銅メダルを獲得。
二人は後に2016年の全日本で再会し、OQTでは見事なコンビを見せることになるのだが、それは少し先のお話。
しかし、当時はミドルブロッカー受難の時期を迎えていた。
全日本が対世界の対策用に用いた新戦術ハイブリッド6では、アタッカーをパスヒッターとポイントゲッターの二つに分ける。ミドルとサイドの区分けなくなった反面、サイドもこなせる器用なミドルが求められ、ミドルブロッカーにとっては狭き門となる。
結局2014年、全日本の表舞台に駒を進めたのは元々サイドの山口舞選手と高校時代サイドを経験した大野果奈選手のみ。
島村選手もこの状況の中、Vプレミアリーグにてバックアタックを試したり、レセプションにも加わったりと全日本に歩調を合わせる。
そして、体制が一新されたNECはあれよあれよの快進撃で、リーグを席巻していた久光製薬スプリングスを破り、見事優勝を成し遂げる。
更に日韓トップマッチも制し、NECは一躍トップチームとして復権の道を歩む。
そして、この出来事が島村選手に更なる幸運を呼び込む。全日本シニアから緊急追加招集を受けることとなった。
そして、状況が一変したからだ。
全日本は昨年型のハイブリッド6を取り止め、オーソドックスなミドル二枚のスタイルに軌道修正したためである。
こうした体制変更に伴い、島村選手は荒木選手ともに緊急追加招集を受け、結果として島村選手が合流した。
明るい島村選手はブラジル親善試合から参加。すぐにチームに溶け込み、ワールドグランプリにも参加、この大会で島村選手は全日本のベストスコア3位、ブロック本数1位、ベストサーバーとして活躍し合格点を出すと、ワールドカップのレギュラーメンバーとして活躍。
トレードマークのブロードとサーブを武器にミスの少ない選手として好評価を獲得。
出生魚は全日本の階段をかけ上がっていく。
ところが、良いことばかりは続かない。
2015/16シーズンよりNECのキャプテンとなった島村選手だが、開幕に前年の新人王・柳田選手が間に合わず、スタートダッシュに失敗。ようやく起動に乗り掛けると、今度は攻守の要、近江選手が戦線離脱。それでも何とかレギュラーラウンドを5位で通過し、3勝2敗で乗りきるも、三連敗から這い上がってきた久光製薬スプリングスに1ポイント差で振りきられ、ファイナル3進出を逃す。
そして、更なる難関が待っている。
全日本女子バレーボールチームに荒木絵里香選手が復帰したからだ。
2016年はリオデジャネイロオリンピックイヤー。全日本に駒を進める選手なら誰もが出たい4年に一度の檜舞台。
2015年、全日本のレギュラーを務めた島村選手と大竹選手、そして山口選手とて例外ではない。
そしてミドルブロッカー4名が全員参加した中国親善試合を経て、島村選手は世界最終予選の14名に名を連ねる。
この大会では荒木選手を軸に島村、山口選手が併用されるのだが、ハイライトは最終戦のオランダ戦。
この大会で控えセッターであった田代選手とのコンビで島村選手は大活躍。第4セット終盤では山口選手ともども見事なブロードを連発。
15得点を上げ大接戦の末フルセットで日本に勝利をもたらし、ミドルブロッカーとして合格点をあげた。
リオに向けて手応えを掴んだ島村選手は、ワールドグランプリを挟み、勇躍リオデジャネイロオリンピックへ。
しかし、世界はそれほど甘くなかった。
日本は開幕戦の韓国戦を落とすと、ケニア、アルゼンチンに勝利し、辛くも決勝ラウンドに駒を進めるも、準々決勝で強敵アメリカの前に敗退。
世界の現実を思いしることとなる。
あれから5ヶ月。
島村選手はNECの一員としてレギュラーラウンドを1位で通過。
これからファイナル6を迎える。
この数年で立場も大きく変わり、島村選手を巡る環境も大きく変わった。
とにかく、今は目の前の一歩を踏み登り、再び頂点を目指す。そして、その先には全日本、そして東京の二文字も見えてこよう。
そして、やり残したものを取りに、今日も島村選手は奮戦する。
一球入魂、そして勝利。
今やるべきことは、この2点。
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