嵐の三日間。
そう呼ぶに相応しかった。

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たった三日間の間で、春高の頂点が決し
Vプレミアリーグは首位が目まぐるしく交替
そして、チャレンジリーグⅠでは
デンソーが上尾の全勝街道に土を付け、トップにたった。

これらの出来事は、一体何を意味するのか?
それは勿論、年始に備え準備をしてきた各チームの現時点での優劣の差だ。

早くも結果を出したチームもあれば
これから成果を出すチームもいる。

どちらにしても、春高が終わったということは
大挙して内定選手がVリーグに押し寄せ
Vリーグの勢力図も塗り変わる。

それが早いか、遅いかは、これから次第。


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春高の結果をおさらいする。

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全国から選りすぐりの精鋭が日本一を懸けて闘った五日間。

優勝した下北沢成徳と金蘭会が本命サイド。黒子、宮部両選手による決勝戦を予想された方々は多かったことだろう。

しかし、予想通りにならないのが筋書きのないドラマ。

いきなり一回戦で京都橘とあたった就実。これをストレートで撃破。
快進撃のはじまり。

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以後、高崎商大附、郡山女大附、そして準々決勝では優勝候補の一角、八王子実践を全てストレートで撃破。

ついに準決勝・大敵金蘭会へ。
第一セットを苦戦の末に奪うも、第二、第三セットを奪われ、形勢逆転。ギリギリのところで第四セットを奪うと、勢いに乗り優位に攻める。追う金蘭会を振りきり、見事決勝戦へ。

宮部選手率いる金蘭会は決勝戦目前で涙を呑んだ。

一方の下北沢成徳。
初戦の福井工大福井戦では接戦となるも、これをストレートで撃破。続く高知中央、大和南をストレートで降し、鹿児島女との準決勝へ。
第三セットを鹿児島女に奪われるも、続く第四セットは危なげなく勝利。

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遂に両校はセンターコートへ。

相手がどこだろうと、ここまできたら勝つのみ。

本命サイドの実力を遺憾なく発揮した下北沢成徳が就実を終始圧倒。見事春の高校日本一の栄誉に輝いた。

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・最終結果

優 勝:下北沢成徳高校(東京都)

準優勝:就実高校(岡山県)

三 位:金蘭会高校(大阪府)

鹿児島女子高校(鹿児島県)



・最優秀選手賞
黒子愛選手(下北沢成徳高校)


・優秀選手賞


黒後愛選手(下北沢成徳)

山口珠李選手(下北沢成徳)

小川愛里奈選手(就実)

白濵彩花選手(就実)

福永美緒選手(鹿児島女)

宮部藍梨選手(金蘭会)



・ベストリベロ賞

井上裕利恵選手(就実)

 

・勝利監督賞

小川良樹監督(下北沢成徳)

 

・ベスト応援賞

習志野(千葉)

米沢中央(山形)

西原(沖縄)

優勝された下北沢成徳高校の皆様、おめでとうございます。
そして、厳しい予選を勝ち抜き、出場された全チームの皆様へ、大変お疲れ様でした。

尚、注目の宮部藍梨選手は今春から関西大学リーグ1部の神戸親和女大に進学する意向であるとのこと。

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宮部選手は英語学習の意欲が強く、英語・国際文化コースのある地元の同大学で学びながらプレーを続けるとのこと。神戸親和女大は、大林素子さんが客員教授を務め、トヨタ車体の村永奈央選手がOB。

大学生としてプレイする宮部選手の今後にも注目したい。


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たった三日間の間で目まぐるしく首位が入れ替わったVプレミアリーグ。

ここで現在の順位を整理する。

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現在、11勝4敗でNECが首位(勝ち点32)。
10勝5敗で久光と日立が2、3位(勝ち点31:得失セット差で久光が2位)という僅差での優勝争いとなった。

また、昨日の結果を持って上位3チームのファイナル6進出が決定。
あとは最終順位がどうなるかの争い。

セカンドグループはファイナル6進出に王手を掛けたJTとトヨタ車体がともに8勝7敗(勝ち点24、23)で4位、5位。それを追う形で抜け出したのは年始を連勝で飾った東レが6勝9敗(勝ち点17)。

現在、ファイナル6進出が厳しくなった岡山が4勝11敗、昨日3勝目を上げたPFUが3勝12敗で接近してきた(勝ち点12、10)。


ファイナル6の出場枠は残り3。

うち、JTとトヨタ車体がほぼ当確という現状を踏まえると残り一枠を東レ以下の三チームで争う形勢。

東レが走り、JTとトヨタ車体に大ブレーキが掛からない限りこのままになりそうだが、それも全ては来週のサードレグの二日間で大きく動くだろう。

それは今後のカード割りにも大きく左右される。




1位.NECレッドロケッツ 11勝4敗
(勝ち点32(↑))
NEC


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 8日(日)PFUブルーキャッツ 3ー1○
 9日(月)岡山シーガルズ 3ー0○

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今後の対戦予定:


14日(土)トヨタ車体クインシーズ
15日(日)日立リヴァーレ
21日(土)JTマーヴェラス
22日(日)PFUブルーキャッツ
28日(土)東レアローズ
29日(日)久光製薬スプリングス


あれよあれよの快進撃で昨年を挟み7連勝中のNEC。遂に首位に立った。
昨年の序盤、何が悪いのか教えて欲しいぐらいと書いたが、まさにその通りとなった。

戦力的にはリーグでも一二を争うメンバー充実。今季は古賀選手が好調で、名実ともにエースの風格が出てきた。どのポジションを取ってもレギュラー、サブともに充実。
まさに期が熟した感はある。

既にファイナル6への出場切符を手にしたが、後は最終順位。出来るだけ上の順位で通過したい。岡山を除く全てのチームとの対戦が残っている。

ここからが真価の問われるところ。



2位.久光製薬スプリングス 10勝5敗
(勝ち点28(↓))
久光


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 8日(日)岡山シーガルズ 3ー1○
 9日(月)PFUブルーキャッツ 1ー3×

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今後の対戦予定:

-サードレグ-

14日(土)東レアローズ
15日(日)JTマーヴェラス
21日(土)トヨタ車体クインシーズ
22日(日)岡山シーガルズ
28日(土)日立リヴァーレ
29日(日)NECレッドロケッツ


今年の久光は何となく強いのか弱いのか、良く分からないところがある。せっかく勝ち取った首位の座をあっけなく明け渡した。かつてリーグ戦からファイナルまで完璧な勝利で飾ってきたころと同じではない。勿論、レギュラーラウンドの順位が全てではないのだが、それだけ各チームの実力が拮抗してきている証だろう。

現在、岩坂選手がリハビリ中、今季復帰できるかは微妙だが、その分他の選手にもチャンスがある。加藤光選手がこのところ起用され、リーグ初得点を上げた。内定選手を即使うチームではないので、出番はなさそうだが、今村選手も帯川選手もチャンスを待っている。

新たな戦力を登用していくかは、中田総監督と酒井監督の胸三寸次第。

久光はPFUを除く全てのチームとの対戦がまるまる残っている。既にファイナル6への出場を決めたが、あとは何位で通過出来るか。

連覇へ。今後が注目される。




3位.日立リヴァーレ 10勝5敗 
(勝ち点30(↓))
日立


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 7日(土)トヨタ車体クインシーズ 2ー3×
 8日(日)JTマーヴェラス 0ー3×

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今後の対戦予定:

-サードレグ-

14日(土)PFUブルーキャッツ
15日(日)NECレッドロケッツ
21日(土)岡山シーガルズ 
22日(日)トヨタ車体クインシーズ
28日(土)久光製薬スプリングス
29日(日)東レアローズ

年明け痛恨の連敗で3位に陥落した日立。
手の内が読まれてきている。

日立はメンバー編制的に昨年と変わったのはジャクソン選手、後は井上選手の故障の穴を埋めるべく活躍する芳賀選手、そして長内選手。

日立にはあまり高さがないので、ブロックを如何に掻い潜るかが課題。これまでスピードを信条に快進撃を続けてきたが、ブロックで対抗され始めてきている。また、前半戦を支えたサーブの見直しも必要となるだろう。

栗原恵選手が年明けから復帰。
やはり経験豊富な栗原選手と若い長内選手の活躍が鍵を握る。昨年は佐々木美麗選手が渡邊選手の故障の穴を埋めたが、渡邊選手も正念場。

日立はJTを除く全てのチームとの対戦が残っている。特にNEC、久光との直接対決が残っており、ここからが真価の問われるところ。



4位.JTマーヴェラス 8勝7敗
(勝ち点23(ー))
JT
 

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 7日(土)東レアローズ 2ー3×
 8日(日)日立リヴァーレ 3ー0○

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今後の対戦予定:

14日(土)岡山シーガルズ
15日(日)久光製薬スプリングス
21日(土)NECレッドロケッツ
22日(日)東レアローズ 
28日(土)PFUブルーキャッツ
29日(日)トヨタ車体クインシーズ


一進一退のJT。
課題のサーブレシーブが日立との一戦では8割超えを披露。一長一短で劇的な進化は難しいと思われる中、チームは確実に進化し続けている。

小幡選手、橘井選手や小川選手、山本選手など若い力の出場も増えてきており、選手層の拡大に余念がない。井上選手が欠場中だが、大事には至らないことを願う限り。

当面の目標はファイナル6進出。
日立を除く全チームと対戦がまるまる残っている。10勝が当確ラインなので、まず2勝。
当面はそこに全力投球だ。


(続く)