世の中には色々なタイプの選手がいる。

豪腕エース
万能タイプ
技巧派アタッカー

彼女はそのいずれにもあてはまる

器用さ故に重宝され
器用さ故に抜け出せず

そんな一面を持つマルチプレイヤー
だが、打つスパイクは実にバワフル

飛びっ切りのスマイルがコートを包む
その選手は石井優希選手

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涙は似合わない。
そう、弾けるスマイルがトレードマーク

そんな彼女は、天真爛漫で負けず嫌い。


・コートネーム:ユキ

・シャツネーム:ISHI

・生年月日:1991年5月8日

・身長(cm):180.0

・最高到達点(cm):306.0

・出身地:岡山県倉敷市

・出身校・前所属チーム:就実高校



■個人成績・戦績:

・個人タイトル

2013日韓TOP MATCH MVP

2013/14V・プレミアリーグ サーブ賞

2014AVCアジアクラブ選手権
ベストアウトサイドヒッター

モントルーバレーマスターズ2015 MVP

同ベストアウトサイドスパイカー賞



・団体成績

・全日本

2013年ワールドグランドチャンピオンズカップ 銅メダル

2014年 ワールドグランプリ 銀メダル



・Vプレミアリーグ

久光製薬スプリングス

2012年国体優勝

2012/13 Vプレミアリーグ優勝

2012年天皇杯・皇后杯優勝

2013年日韓トップマッチ優勝

2013年第62回黒鷲旗大会優勝

2013/14 Vプレミアリーグ優勝

2014年アジアクラブ選手権優勝

2015/16 Vプレミアリーグ優勝



・高校

就実高校高校



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久光製薬スプリングスには
将来を嘱望された三人娘がいる。

石井選手、長岡選手、そして野本選手。

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三人は同じ時期に全日本にあがり
出世争いをした。
大の仲良し。

中田久美監督指揮の下、石井選手は久光のレギュラーとして定着。チームは2012/13、2013/14シーズンを連覇。
その真っ只中に石井選手は躍動した。

野本選手が怪我で出遅れ
石井選手と長岡選手が全日本で定着。

彼女の出世試合は2013グラチャン。
初戦のロシア戦でベストスコアラーとなり
ブレイク一番手となった。

彼女は元々パスヒッター。
だが持ち前のパンチ力から
オポジットも出来る。
バックアタックもこなせる。


相手ブロックを弾き飛ばすブロックアウトも得意。
コース打ちも上手い。
サーブも良い。

この自在性故に全日本に定着するのだが、逆にレギュラーに手が届かない原因でもあった。

サブに回ればリザーブアタッカー。
ピンチサーバーとしての需要もあれば、オポジットへの転用もある。

実際、得点力は抜きん出ていて、いつレギュラーを取ってもおかしくないのだが、次々にライバルが現れた。

オポジットにはサウスポー長岡望悠選手、高さと速さのバックアタックが売りの迫田さおり選手、そしてロンドンのエース・江畑幸子選手。

当時パスヒッターと言えば、木村沙織選手と新鍋理沙選手が不動の二枚看板。

二人に勝つにはサーブレシーブで上回るしかない。

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全日本がハイブリッド6の頓挫で大幅な軌道修正を余儀なくされる中、更なるライバルが現れた。

古賀紗理那選手。

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ポスト木村沙織の呼び声高い彼女は、高校卒業するや否や、瞬く間に全日本のエースとして台頭。石井選手はいきなり現れた年下のライバルに一歩置かれることとなった。

攻撃力なら負けていない、ならば守備で上を行くしかない。

サーブレシーブの強化だ。

Vリーグ2015/16シーズン、石井選手は徹底的にサーブレシーブを受けまくった。899本の受け数はリーグで追うものがいないダンドツの1位。
チームはファイナル6で3連敗から這い上がり、ファイナル3では東レとのフルセットの死闘を制し、起死回生の逆転優勝を果たす。

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大手を振って駒を進めた全日本。
勿論、目指すはリオデジャネイロオリンピック。

迎えた世界最終予選。
ライバル古賀選手の調子が上がらない。石井選手にチャンスが回ってくる。
相手はキム・ヨンギョン選手率いる韓国。

木村沙織選手が右手小指を負傷し、暗雲が垂れ込める中、大車輪の働きをしたのが石井選手。
第三セットから出場し、長岡選手に次ぐアタック8本を決め、セットを奪い返すのに貢献した。試合は惜しくも敗れたが 、この働きで石井選手は存在感を大きくアピール。
リオデジャネイロオリンピックへと駒を進めた。

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だが、世界は甘くはなかった。

予選リーグの初戦、因縁の韓国と対戦。
石井選手も先発出場し、第一セットを先制。
しかし、そのあとが良くなかった。
サーブで崩され、第二、第三セットを失うと、3ー1の逆転負けを喫した。
続くカメルーン戦では第二セット苦戦しながら何とかストレート勝ち。石井選手も全セット出場し、13得点を上げる活躍を見せた。だが、ブラジル、ロシアに連敗を喫し。後がないアルゼンチン戦でようやく予選通過の切符を勝ち取った。

迎えた準々決勝。
ロンドンでの奇跡の再現を期待する日本のファンの前に、それは起こらなかった。

アメリカ戦、石井選手は先発出場。
日本は第一セットを失い、第二セットも僅差の末に失うと、第三セットも劣勢。13ー20から木村沙織選手を中心に怒濤の7連続得点を奪い20ー20に追い付くも、最後は力尽き、アメリカにストレート負けを喫し、リオデジャネイロオリンピックは終わった。


石井選手は長岡選手とともに13得点を上げ日本のベストスコアを上げ奮戦。

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ほろ苦い初めてのオリンピックに、その名を刻んだ。


今の石井選手の次なる目標は久光製薬スプリングスの連覇、そして東京オリンピック。

今度は恩師・中田久美さんが監督を務める。

中田監督曰く、腹黒いと評される石井選手。
勿論、それはプレイヤーとしての褒め言葉。

バレーボールは裏のかきあい、騙し合い。
駆け引きが上手でなくてはならない。
泣き虫だった少女はいつのまにか、
全日本の顔に成長した。

監督としてその成長を一部始終見てきた監督が全日本にいる。

これほど力強いことはない。

全日本は今年のVプレミアリーグの終了後、新たに刷新される。

次はワールドカップの出場もない、OQTもない。その分、地に足を付けて確実に強いチームを作る必要がある。

二年後にはプロリーグも待っている。

宮部選手など新たなライバルも続々押し寄せる。

やるべきことは山積みだらけ。

だが、今度こそ世界の頂点を掴む絶好のチャンス。


まずは今年、己の存在を存分にアピールし、次期エースの一人へ名乗りを上げたい。

一番のパンチ力とサーブレシーブに磨きを掛けて、次に目指すは全日本不動のレギュラー、そしてエース。

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今日もコートに石井優希選手のスマイルが咲き乱れる。