今までいささか運に恵まれていなかった。

全日本に定着するかと思えば故障に見舞われ
移籍もすんなりいかず、ようやくレギュラー定着かに見えても、それも叶わず。

今年、ようやく復活の兆しが見えてきたのは
もう一人の“さおり”。

サクの愛称で親しまれる高槁沙織選手。

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彼女は日立リヴァーレ時代、江畑幸子選手と並ぶダブルエースとして期待され、全日本にもお声が掛かる。

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だが、怪我で戦線離脱してから再び全日本に戻ることはなく、捲土重来を期してトヨタ車体クインシーズへ移籍。

しかし、移籍同意書の許可が降りず、一年を棒にふる。

そして昨年、晴れてトヨタ車体の一員となるも、サーブレシーブ強化のため出場機会が減少。

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それでも周囲は諦めない。
最高到達点3m8cmの高さから繰り出す非凡なアタックセンスは本来オポジット向き。
しかし、日立時代には江畑幸子選手がいて、トヨタ車体にいけば近年最強外国人選手、ポリーナ・ラヒモワ選手がいる。

苦肉の策として多治見監督が開幕戦選んだのはMB1。得点力のある高槁選手とラヒモワ選手を同時にコートインさせる戦術だ。

しかし、体制が固まる前にこの戦術は時期尚早、開幕戦はJTマーヴェラスの返り討ちに遭う。

だが、今季の高槁選手は違った。
得意とは言えないサーブレシーブも積極的に挑み持てる才能を発揮。11月27日のPFU戦ではラヒモワ選手に次ぐ17得点をあげストレート勝ち。12月3日のJT戦では17得点をあげ奮戦し3ー1で勝利。10日の東レとの一戦ではラヒモワ選手に肉薄する23得点をあげ、3ー1で撃破。
復活の狼煙をあげた。

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とは本領発揮はこれから。
チームには小田桃香、村永奈央選手らライバルも沢山いる。

チームは7勝6敗と勝ち越し、来年の優勝争いを伺う。

オポジットよし、サイドよし、ミドルよし。
体制が整った今、トヨタ車体もう一人のエースが躍動する。

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その重要な鍵を握るのは、高槁沙織選手であることは、間違いない。