2013年当時、その大きな期待とは裏腹に
三人目のオポジットでしかなかったその選手は
知らないうちに日本ナンバーワンの点取り屋に成長した。

知らないうちに物凄くなっていた。

ピアノを自在に弾きこなすその選手は
今や日本を代表するサウスポー
そして、大エース。

長岡望悠選手

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彼女は伝説の東龍の主力メンバー
高校時代からその存在感は際立っていた。

・コートネーム:ミユ

・シャツネーム:NAGAOKA

・生年月日:1991/07/25

・身長(cm)179.0

・最高到達点(cm):308.0

・出身地:福岡県みやま市

・出身校・前所属チーム:東九州龍谷高校



■個人成績・戦績:

・個人タイトル

2007年U-18アジアユース ベストスパイカー賞


2012/13 Vプレミアリーグ MVP

同ベスト6

第62回黒鷲旗大会 ベスト6

2013年 モントルー・バレーマスターズ ベストスパイカー

2013/14 Vプレミアリーグ ベスト6

2014アジアクラブ選手権 MVP

2014年ワールドグランプリ ベストウィングスパイカー賞

2014/15 Vプレミアリーグ 敢闘賞

同ベスト6

2015年アジアクラブ選手権 ベストアウトサイドスパイカー

2015/16 Vプレミアリーグ MVP

同ベスト6




・団体成績

・全日本

2013年 ワールドグランドチャンピオンズカップ 銅メダル

2014年 ワールドグランプリ 銀メダル


・Vプレミアリーグ

久光製薬スプリングス

2012年国体優勝

2012/13 Vプレミアリーグ優勝

2012年天皇杯・皇后杯優勝

2013年日韓トップマッチ優勝

2013年第62回黒鷲旗大会優勝

2013/14 Vプレミアリーグ優勝

2014年アジアクラブ選手権優勝

2015/16 Vプレミアリーグ優勝



・高校

東九州龍谷高校

2007年U-18アジアユース大会優勝

同年U-18世界ユース選手権大会優勝

2008年アジアジュニア選手権大会優勝

2009年 春高バレー優勝

同年インターハイ 優勝

同年国体優勝


※参考記録
2009年天皇杯・皇后杯準決勝進出

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高校時代から長岡選手はキラキラの超高校級。アジアユースや世界ユースでも優勝し、2009年には高校三冠を達成したばかりか、東九州龍谷高校として天皇杯・皇后杯に出場。栄絵里香選手や芥川愛加選手らともにパイオニアやNECと言ったVプレミア勢をばたばたと薙ぎ倒し、準決勝に駒を進める快挙を達成。

当時から異彩を放っていた。

長岡選手はVプレミアリーグで活躍するようになってからも優勝2回、国内五冠達成。MVP2回と、国内の栄誉や個人タイトルは総なめした。

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そんな長岡選手が世界に向けて本格的に進路を取ったのは2013年から。

第二期眞鍋ジャパンの新エースと期待された長岡選手に授けられた背番号は「1」。

ライバルはロンドンオリンピックの銅メダリスト、江畑幸子選手、そして迫田さおり選手。

そのうち、長岡選手と迫田選手は、ミドルブロッカーのポジションに入ることが多くなる。

第二期眞鍋ジャバンの秘策・新戦術だ。

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MB1→ハイブリッド6と進化する中で、迫田選手はスコーピオンを、長岡選手は遅いクイックを武器にそれぞれ台頭。

2014年のワールドグランプリでブレイクした長岡選手は神憑り的な決定率を残し、ベストウィングスパイカー賞を受賞、これが飛躍のきっかけとなる。

スパイカーとしての幅が広がった長岡選手は、それまで得意とするストレートに加え、打つタイミングをコントロールする技術に幅が広がり、決定率が格段に上昇する。

ブレイクする選手が一度は必ずぶち当たる壁を長岡選手は乗り越えた。

特筆すべきは2016年。
不振に喘ぐ久光製薬スプリングスを救い、優勝へと導いた長岡選手は、次の進路であるリオデジャネイロオリンピックの世界最終予選へと駒を進め、名実ともに日本のエースとして奮闘した。

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ペルー、カザフスタンを破り、迎えた韓国戦、キム・ヨンギョン選手との打ち合いの矢面に立ったのは長岡選手。
21得点を上げて対抗するも、木村沙織選手の故障もあり、3-1で敗退。

鬼門となったタイ戦こそベストスコアラーの座を迫田選手に譲ったものの、ドミニカ共和国戦では21得点、そして予選通過が掛かったイタリア戦では15得点、そして最終戦のオランダ戦ではフルセットの激戦を制す原動力となる25得点を上げ、ファンの目には「エースは長岡」と鮮明にその雄姿を焼き付けた。

ただ、高い代償もついた。

OQTでの酷使が響いた長岡選手は、本番のリオまでスロー調整。
大事な初戦・韓国戦を落とし、チームは低迷。
長岡選手は出来るだけ温存したい意向もあり、第二セット以降は迫田選手と交代する場面も多く、本領発揮とはいかなかった。
カメルーンにも予想外の苦戦を強いられ、思うような戦いが出来ない。
ブラジル戦、ロシア戦も完敗を喫する中、
最終戦のアルゼンチン戦で何とか決勝トーナメントに進出。

だが、長岡選手は東京オリンピックに向けて、そこで貴重な経験をした。
完全アウェーの中、迎えたアメリカ戦。
地元ブラジルからの「JAPON」の大歓声を背中に受けて闘い、第三セットは奇跡の大反撃に加わる。

マーフィー選手のアタックがアウトとなった日本は、木村選手の連続アタックとブロック、荒木選手のブロード。島村選手のサービスエース、木村選手のアタックで7連続得点を奪い20ー20。
日本の意地を見た。
この試合、長岡選手は石井選手とともに13得点を上げ、日本側のベストスコアを収めるもチームは敗退。

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準々決勝敗退という結果となり、溢れる涙が止まらなかった。
初めてのオリンピックは5位。
だか次へ向けて貴重な経験を積んだ。

次は東京、2020年。
監督は久光製薬スプリングスを率いた恩師・中田久美監督。

今年2016/17シーズンはエースとして、そしてキャプテンとしてシーズンを闘う。
最後に総監督としてチームに籍を残す中田監督に優勝の餞を渡すために
そして、2020年に向けて、新たなチャレンジへと駒を進めるために。

長岡選手は今日も闘う。

後は得点王のタイトルと、
狙うはオリンピックの金メダル。

それ意外にはない。

勿論、その心は
目は高く、頭は低く、心は広く。